湘南・東伊豆・沖縄でのシュノーケリング・磯遊び|NPO パパラギ”海と自然の教室”
2006年度活動報告 「教室を飛び出して海へ行こう」
今年度も、N.P.Oパパラギ”海と自然の教室”では、学校での総合学習授業や野外活動の担当をさせて頂きました。ここに2006年度の学校関係の活動をまとめてご報告したいと思います。
今年も海というフィールドで出会った子どもたちのとびっきりの笑顔は、私たちスタッフに沢山の元気をくれました。
そして、今年も安全な催行に力を貸し、活動を支えて下さった多くのボランティアスタッフの皆さんに、心から感謝致します。
【湘南学園小学校 4年生 シュノーケリング教室】 2006年10月16日 真鶴・琴が浜にて:
総勢108名の4年生を、クラスごとに時間差をつけて催行、児童4名に対し、指導者1名が付き、安全や一人ひとりの様子に十分に目が届くように配慮して行いました。
この日は、日本列島中が晴天という見事な好天だったのですが小笠原沖の台風の影響で、やや波が高かったので、万全を期してタイドプールで行いました。
琴ヶ浜のタイドプールは、波の影響もなくとても穏やで、魚も多く、初めての体験にも関わらず、皆リラックスして生物観察を楽しんでいました。
また、シュノーケリングレッスン以外の時間を利用し、同じビーチの磯で、海岸生物観察会も開催。こちらは、以前にも体験している児童の皆さんだけあって、生き物の見つけ方や観察の仕方も、身についていて、あっという間にハゼや、オヤビッチャの稚魚、ヒトデやイソスジエビ等たくさんの生き物をみつけていました。
じっくりと観察し、スケッチをしたり、図鑑で調べた後は、いつも通り元いた場所に、返しました。
マスクのつけ方、シュノーケリングのくわえ方等、一人ひとりに目を配ります。
安全基地として、フロートを使用します。
潮溜りには沢山の生物が!
子供達は本当に観察の達人です。
【湘南学園小学校 6年生 海洋自然教室】 2006年10月27日~28日 富戸・ヨコバマにて:
10/27(金)~28(土)、伊豆城ヶ崎海岸にて、湘南学園小学校6年生3クラス総勢108名の児童の皆さんの1泊2日の海洋自然教室が行われました。シュノーケリングは、4年生同様、1クラスを4人ずつのグループに分け、そこにスタッフが1人ついて催行しました。
6年生は、以前に江ノ島でのシュノーケリング経験があり、ウエットスーツやマスク、シュノーケリング、フィンの取り扱いもスムーズで、皆、意欲満々。
この日も、お天気に恵まれ、海況も穏やか!透明度も20mとバツグンで、海面から砂地の奥まで見渡す事が出来るほど!!
太陽の光が射し込み、最高に気持ちの良いシュノーケリングでした。南の島から海流にのって流れ着いたカラフルな魚たちの姿も沢山観察出来、子ども達も大喜びでした。
夜は、伊豆海洋公園のレクチャールームにて、イルカを題材にした講座を開催、 児童の皆さんは、海洋生物への興味や関心が高く、スライドを見ながらの参加型のレクチャーに、積極的な意見が飛び交っていました。
まずは、浅場で、道具の使い方のレッスンをします。
児童の皆さんからの声もいっぱい聞かれました。
何と!25名の参加者全員が、ダイバーに認定!!
【和光高等学校 2年生海洋研究授業】 2006年10月17日~20日 富戸・ヨコバマにて
和光高等学校では、2年生から幅広い分野にわたって設置されている選択教科の中から、自分の興味・関心に応じた組み合わせを選択しての授業があり、2年生では選択授業ごとに研究旅行があります。
その中で、今年度の選択授業「海洋研究」のコースを選択した、1クラス25名がオープン・ウォーター・ダイバー・コースに取り組む事になりました。
先ず始めに予備講習として、学校のプールをつかってのシュノーケリングレッスン。
続いて学科講習を毎週火曜日の5限目と6限目の2時間を使い4日間に分けて実施。
そして、最後に伊豆への研究旅行で、プール講習、海洋実習を3泊4日で行いました。
そこで、N.P.Oパパラギ”海と自然の教室”では、この研究旅行を担当するにあたり、スタッフの中から、看護師資格を持つスタッフや保育、教育などを学んだスタッフ、自然解説指導員の資格を持ち、解説を担当するスタッフを募り、ダイビング講習では、生徒4名に対し、インストラクター1名がつき、安全を最優先して、担当しました。
学校の教室での、オープン・ウォーター・ダイバー学科講習。
今回の研究旅行のねらいは、
- 世界最大のダイバー教育機関である発行のCカード取得に必要なダイビング理論学習を徹底し、
全員が安全にダイビング出来るようにする。 - 限定水域(今回の研究旅行では、プール)ダイブを通じて、スクーバ・ダイビングの基礎技術を取得する。
- 富戸ダイビングスポットにおける4回のオープン・ウォーター・ダイブ実習において、Cカード取得に必要な基礎技術をマスターする。
- オープン・ウォーター・ダイブ実習を通じて、海底地形、海中の動植物などの観察を行う。
- 授業で学んだ波浪、うねり、潮流、海流などについて観察する。
- 次のような見学、実習も行う。
- ・定置網の見学:漁具と資源保護との関係を学ぶ。
- ・漁港魚市場見学:水産物の流通について学ぶ。
- ・城ヶ崎散策:植生を観察し、黒潮の影響を学ぶ。
- ・大室山散策:富戸~城ヶ崎の海岸線地形が形成された歴史を学ぶ。
(和光高等学校 海洋研究 研究旅行のしおりより)
というもので、「海洋研究」のコースを選択した生徒の皆さんが、これまで学習してきた事をこの研究旅行で生かしながら、海洋実習に臨んで、全員がCカードを取得して、ダイバーに認定される事が主な目的です。
<研修旅行1日目>
1日目は、伊東市内にあるダイビング専用プールでの限定水域講習です。生徒4名に、インストラクター1名が付き、指導にあたりました。 生徒の皆さんは、さすがに若さいっぱい!身体の動きものびのびと、皆リラックスしてプール講習を楽しんでいる様子でした。
1日目の夜は、学科講習の復習と最終テストを行いました。プールの疲れもなんのその。現役の生徒の皆さんだけあって、ぺーパーテストにも、それぞれ真剣に取り組んでいました。
最大水深が4mあるダイビング専用プールでの限定水域講習
なごやかな雰囲気の中にも真剣さが漂っています。
<研修旅行2日~3日目>
2日目からは、いよいよ富戸の海へ。 お天気にも恵まれ、フル装備をつけて、いざ海中へ。
どのチームも元気いっぱい!!
規定の4ダイブを全員がクリアし、みごと25名全員がオープン・ウォーター・ダイバーに認定されました。
皆で頑張るぞ! オ~!!
お天気もよく、絶好のダイビング日和です。
ウエットスーツとフル装備姿、決まっているでしょ?
2日目の夜は、富戸漁協にご協力を頂き、定置網漁法についてのお話を伺いました。
担当講師は、富戸漁協定置網漁法漁労長の秋元さんで、なんと秋元さんは元パパラギのスタッフインストラクターでした。
また、今回の研修旅行の引率者で、和光高等学校の校長の両角先生は、北海道水産大学を卒業後、道内の水産高校に赴任されていた事もあり、定置網漁法についての講座は大いに盛り上がりました。
そして、普段、定置網を目にする事はあっても、どのような仕組みになっているのか解らなかった私たちスタッフにとっても、大変興味深い経験になりました。
漁労長の秋元さんは、元パパラギのダイビングインストラクターでした。
富戸・ヨコバマ沖の定置網の図
<研修旅行4日目>
最終日は、城ヶ崎散策で、午前中は、ボラ納屋~伊豆海洋公園までの”城ヶ崎ピクニカルコース”を歩き、海と自然の教室スタッフで、日本自然保護協会、自然観察指導員の資格を持つスタッフが、海岸林特有の生態系について解説。また、海の側まで緑が迫っている事でのメリットなどを、観察の中で実感して頂きました。 その後、大室山に登り、大室山の噴火で形成されたリアス式海岸である城ヶ崎海岸の全体を観察し、昼食後、生徒の皆さんは帰路につきました。 25名全員がめでたくダイバーに認定され、参加された生徒の皆さんも大満足。早くもアップデートし、アドバンス・コースに挑戦したい!という話題でもちきりだそうです。
海岸林を構成する植物の葉の厚みを触って実感します。
ひとりも欠けず参加者全員が、ダイバーの仲間入りです!!
東海大学実習にて
13名のシュノーケリングインストラクター誕生!!
2006年度 東海大学教養学部の実習は、新しい試みに挑戦しました!
N.P.Oパパラギ”海と自然の教室”は、東海大学教養学部人間環境学科の専門科目「環境体験演習」の実習を2001年より担当しています。この体験演習という授業は、その名の通り座学だけではなく学生本人が学外に出て体験・学習するフィールド学習型体験授業となっています。
2001年度より担当している実習、『NPO体験・環境教育とNPOを考える』では、例年海岸生物観察会や、シュノーケリング教室に学生達がボランティアとして参加、一般の参加者の方と触れ合うことで、私たちのようなNPOが社会に対して与える影響を実感してもらうことを主としていました。
実習を担当してから丸5年という節目を迎えた今年は、環境教育の現場を体験するだけではなく、実際に体験型環境教育の指導員としての知識・技術・そしてリーダーシップを身に付けることができるようにと、実習の内容を、海岸生物観察会のような野外活動を行う場合に必要な、インタープリターとしての素養を身につける『野外活動観察指導員コース』と、安全に海を楽しみ正しい技術指導と自然解説のできる、インストラクターとしての素養を身に付ける「シュノーケリングインストラクターコース」にわけ、より実践的な内容に大学と連携して挑戦しました。
インタープリターコースでは、鎌倉・江ノ島での観察会の運営と共に、履修学生には『野外活動指導員養成講座』を受講してもらい参加されている一般の方への説明や解説のスキルを身に付け、また、シュノーケリングインストラクターコースでは、伊豆・城ヶ崎海岸での4日間の集中実習の中で、救急法(EFR)の取得に加え、シュノーケリングインストラクションや 安全管理についての講義を受け、最終日には実際に一般参加の方のアシスタントを行いました。
どちらのコースも、実習を終えた学生はみな現在の自分を取り巻く環境問題に対して、独自の問題意識を持ち始めたように思えます。
体験型環境教育は、自然共生社会、持続可能な社会の確立の手段として、最も注目されているアプローチの一つです。
2004年10月に環境教育推進法が施行され、政府も環境教育を励行していますが、実際の現場では指導者の不足等、様々な問題がまだ残っています。
今年度実習に参加した学生達の、今後の環境教育・環境活動・研究活動での活躍が楽しみです。
一日目は、伊豆海洋公園のプールで基本をしっかり身につけました。
2日目からは、海での実習です。
全員にシュノーケリングインストラクターの認定書が手渡されました。
実習に参加した学生の声: (教養学部人間環境学科自然環境課程2年生)
今回の経験は私にとってとても貴重なものとなりました。
短い期間でしたがNPOというものに身を置くことで、NPOというものをより理解しやすく学ぶことができました。
また海を通じて様々な人たちとコミュニケーションをとり、学んだことで私たちの視野も一層広がったと思います。
さらには私的ではありますが、この経験は海に興味を持ち始めた私の気持ちをかきたて、ダイバーの資格を取る決意をいっそう強くさせてくれるものとなりました。
この経験を今後の活動に活かすとともに、またこのような活動があったら是非参加してみたいと思います。
(※この学生さんは、一ヶ月後に本当にダイバーになってしまいました!)
【06年夏 シュノーケリングインストラクターに認定された皆さん】
渡辺 敏男様 名塩 隆史様 鈴木 俊六様 道村 辰男様
<東海大学生> 金坂 咲紀様 戸田 翔子様 西ヶ谷 あすか様 菊池 翔様 樋口 岳詩様 矢崎 雄人様 志賀 佑毅様 鷲頭 玄一様 名久井 哲郎様 櫻井 佑香様 和田 祐典様 米原 裕二様
この夏、認定され、すぐに色々な催しのお手伝いをして下さっている方も沢山います。今後もどうぞご活躍下さい!
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