望星丸乗船体験へようこそ!
東海大学所有の海洋調査研修船望星丸(2174t)での2泊3日クルーズは、東海大学教養学部人間環境学科の環境体験演習の中のプログラム「シュノーケリング」をNPOパパラギ“海と自然の教室”が担当し、約70名の大学生と共に夏の海を楽しみ、様々なことを学びます。
この航海の目的は、
「人間生活が水環境に及ぼしている影響を、講義と乗船体験を通して考える。
また、環境調査の実際を、船上での観測を通じて体験する。」
とあります。
様々な調査や、実習経験は実に楽しく、時には驚きと感動の経験となります。
観測
CRD
出港後早速調査・観測の始まりです。
先ずは、高深度の水温・水質・生物分布等が計測できるCTD観測です。
この日は水深700m地点までの水温、塩分濃度を計測し、深層水を採取します。
観測水深到達までに約15分程かかります。
CTD降下中は船内研究室にてモニターを行います。船内には様々な機器・コンピューターが完備されています。
CTDの解説担当はN.P.O.パパラギ”海と自然の教室”非常勤スタッフの渡邉健司君(東海大学OB)です。
彼の望星丸航海は今回で4回目!
気象・海象
気象・海象観測と航海計器の見学です。
操舵室(ブリッジ)での航海計器の解説は海洋学部航海工学科の練習生(船員になる為の訓練中の学生)が行いました。
ジャイロコンパス、各種レーダー、無線機器など等、最新鋭の設備が揃っています。
どれもはじめてみるものばかりです。
気象・海象の解説です。
「風浪とうねりの違いは?」
コンパスデッキで実際に海と空を観察します。
雲量の違いを学んでいます。
この日の雲量は5~6でした。
観測できた雲の種類も記録しています。
望星丸の心臓部、エンジンルームの中も見学しました。
熱気と騒音がすごい!!
表面観測
こちらは表面観測班です。
水色、塩分濃度、水温、透明度を計測器機を使わずに観測 します。
望星丸船長が直々に解説を行ってくれました。
今回の実習期間中は海もベタ凪だったため、表面観測にはうってつけの航海でした。
先ずは海水を採取する事から観測開始です。
バケツを海に落として水を汲む。単純な方法ですが、動いている船の上からだと中々上手くいきません。
採取した海水の塩分濃度を計測中。
船長の解説を学生も熱心に聞いています。
プランクトンネット
プランクトンネットの実験開始です。
稚魚ネット表層10分曳は実に楽しい実験です。
大きなネットが水面を泳ぐ姿は、まるで海のこいのぼりです。
海面表層を漂う生物達を目の細かいネットで収集します。
ネットの先端には色々な生物達が。
さてさて、どんな収穫が?
採取物の中にはプラスチックゴミまで。
プラスチックゴミによる海洋汚染は、深刻な問題の一つです。
採取した生物は、食堂にある顕微鏡で観て先生達の解説がはいります。
ガイダンス
夜はN.P.O.パパラギ“海と自然の教室”スタッフ武本によるシュノーケリングのガイダンス。
八丈上陸時にシュノーケリングを行う学生達は、前日の夜から海に入るのが待ちきれない様子でした。
船内生活
船内生活には独自の規律とルールがあります。
乗船後24時間以内に実施が義務付けられている避難訓練もその一つです。救命胴衣を着用して集合場所に迅速に集まる。
パーサー(事務長)からいざという時のサバイバル術が説明されました。
大海原を旅するときの醍醐味は、やはり陸では見れない壮大な景色!
この日も素晴らしいサンセットが見れました。
夜のお楽しみのひとつ、イカ釣り。
学生と先生がウキウキで準備をしています。さてさて、今日はどれくらい釣れるのかな???
今夜はイカがまさに入れ食い状態。
たった5分間でこんなに沢山のイカが…!
「釣ったものは食べる」が原則の船上生活。
昨日の大漁のイカはしっかりスルメになるべく天日干中…。
もちろん釣りたてもしっかり頂きました。
食べるべく現在サバキ中。
新鮮なイカは美味でした。
船内生活の一番の楽しみは食事!
配膳と後片付けはセルフサービスです。
朝は全員元気に揃っているか、点呼から始まります。全員そろっていますか?
点呼の後は掃除の時間。
皆一列に並んで甲板掃除。
これが以外に楽しいんです!
八丈上陸
今回の航海の目的地、八丈島へ到着です。
今年は過去に類を見ない程の好海況!
3年ぶりに八丈に上陸できたとのことです。
ちなみに、過去5年間に上陸できたのはたったの2回!
岸壁を目前にしながら海況不良の為Uターンした年もあったとか…。
今年は天候、海況にも本当に恵まれました。
入港準備の前甲板の様子。
甲板員が着岸の準備をしています。
八丈島底土港は絶好のシュノーケリングポイント
いよいよシュノーケリング。
基本レッスンから始まり!
サンゴ(ミドリイシ)が元気な南の海です。
透明度も15m以上!水深3m位のところにシマアジやカマスが群れで泳いでいました。
天気もよく、最高のシュノーケリング日よりでした。
みごとなテーブルサンゴが広がります。
帰港
2泊3日のクルーズを終え、清水港へ帰ってきました!
「ほんとに楽しかった!」あっという間の3日間でした。
(写真掲載協力 吉田 聡明 さん)
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